カンボジアの印象

灰色の街プノンペン
とても埃っぽい街だ
容赦なく照りつける残酷な太陽に
南国の果物の腐った匂いが漂う
壊れた建物
この街はどこか死んでいる
アンコールワットは石のお寺だ
ジャングルの中にある
松ぼっくりみたいな屋根をもつ
クメールの微笑といわれる
独特の顔がいくつもある
何やら満足気な面持ちだ
あんまり人気のないところへ行くと
地雷があるので気をつけろという
ちょっと人気がなくなると冷やりとする
何せ蚊が多い
シャワーを浴びるのも
 トイレに行くのも
蚊取り線香が要る
何匹かはマラリアを持っている
銃声が聞こえたときは
さすがに具体的に考えた
色んなことを
ゲリが止まらない
水のようなのがいちにちに10回くらい出る
ここまで出ると体がきれいになったような気がする
カンボジア人は虫を喰う
コオロギを揚げて喰う
「グッド」
とか言って
オレに明るい笑顔をみせてくる
カンボジアの人達はこんな風に笑う

さとうりゅうたの軌跡
さとうりゅうた 最初は欧米諸国を旅するが、友人の話がきっかけでアジアに興味を抱く。大学卒業後、働いて資金をつくり、97年4月ユーラシア横断の旅に出る。ユーラシアの西端にたどり着くまでに2年を費やす。

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