旅の話題になると、「猿岩石みたい!野宿とかするんですか?ヒッチハイクは?」とよく聞かれます。
猿岩石の登場で、バックパッカーの存在がメジャーになりました。
いいのか悪いのか、猿岩石以降、アジア、インドあたりではみかけが「猿岩石」な旅行者をよく見かけるようになりました。
今回は猿岩石以前の話です。
・・・10年ほど前のこと。
下関から韓国、釜山へフェリーが出てることをひょんなことから知りました。
しかも料金は6800円。安い!
当時は貧乏学生、この安さで海外に行けるとは魅力的です。
でも、横浜から下関までは新幹線で約2万円。
そこで思いついたのが、タダで下関まで行く方法、それがヒッチハイクでした。
ヒッチハイクには2種類あります。
ひとつは、高速道路のサービスエリアに停まっているトラックのナンバープレートが目的地に近いものか確かめ、ドライバーに頼み込む方法。もうひとつは道路の傍らで親指を立てて車に乗せてもらう方法です。
前者の方が簡単で確実なのですが、何だか反則技のような気がして私は後者を採りました。
当時住んでいた茅ヶ崎から電車にのり、東名厚木ICにいちばん近い駅で降りました。
そこから高速道路の入り口まで歩きました。
車は高速道路に入るため、スピードを加速して通り過ぎていきます。
「こんなところで、親指を立てて車は停まってくれるんだろうか・・・」早くも不安で胸がいっぱいです。
まずは大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせ、それから、対向車からよく見えるように体を開き、左手を水平に上げ、親指を立てました。
1台目、通過。2台目、通過。3台目、減速、通過。4台目・・・
素通りしていく車を振り返ると、ドライバーが「何をやっているんだ?」とバックミラーで確認している姿がよく見えます。
後部座席に乗った子供はニコニコしながら手を振って去っていきます。
・・・15分経過・・・30分経過・・・1時間経過・・・
車はむなしく通り過ぎていきます。
「下関までヒッチハイクで!」と深く考えもせずに計画を立ててしまった自分の安直さを後悔し始めたその時・・・
「静岡までだけど乗っていく?」
ヒッチハイクのサインを出してから2時間後、ようやく1台の車が停まりました。
車がまったく停まらないあせりといらだちがにじみ出た渋面をあわてて拭い取り、満面の笑顔を浮かべて、「お願いします!!」と答えました。
「韓国まで行くんだ。へー、実はねオレ在日韓国人なんだ。言葉もしゃべれないし、行ったこともないんだけどね」
目的地を聞かれ、下関から韓国行きのフェリーに乗るつもりであることを説明すると、ドライバーはそう答えました。
何たる偶然、幸先のよいスタートのように思えました。
「じゃ、がんばってね」
高速道路の出口で降ろしてもらい、何度もお礼を言って車が見えなくなるまで見送りました。
この後10台の車を乗り継ぎ、2泊3日で下関に到着。無事に釜山行きフェリーに乗船できました。
車が停まってくれたときの喜び、見知らぬ人との会話などヒッチハイクは思い出深い体験となりました。
しかし、ヒッチハイクは決してオススメできるものではありません。
ヒッチハイクは大きな危険がつきまといます。
もし親切に停まってくれたと思ったドライバーが変質者だったとしたら?
反対に、自分がドライバーだったとして乗せたヒッチハイカーが強盗だったとしたら?
後から知ったのですが、ヒッチハイカーが行方不明になる事件は非常に多く、オーストラリアでは行方不明になっていた7人のヒッチハイカーが森から死体となって発見されたという事件が起きています。
またアメリカではヒッチハイク途中の二十歳の女性が、乗せてくれた夫婦に奴隷として7年間も監禁された事件が特に有名です。(キャメロン・フッカー事件)
こうした事件を知ってから海外でヒッチハイクをするときは覚悟を決めて乗り、乗った後も万一の場合を想定し、逃げ方をまず頭の中でシミュレートするようになりました。
キャバ嬢ヒッチハイカー
初めまして!たまたまこのサイト見つけました!
私も来週、GW中に東京から下関までヒッチハイクし韓国行きます!ヒッチハイクでほぼ日本一周はしたことあるのですが、海外でヒッチは初めてなので緊張します!とりま焼肉が楽しみです~♡