スタッフの一人が手術することになりました。
ものもらいになって内科でもらった薬を飲んでもいっこうに治らないので眼科に行ったところ、これは手術の必要があると言われたそうです。
たかがものもらいといっても侮ることなかれですね。
5年前に鼻の手術をしたことがあります。
少し高くしようと・・・ではなく蓄膿症がひどくなって病院に行ったら、手術を勧められました。
術日当日、担当の先生に痛くなったら左手を上げてくださいと言われたので、痛みは歯の治療くらいに考えていました。
いよいよ手術開始、事前に打たれた麻酔はほとんど効かない様子で、強烈な痛みにすぐに左手を上げました。
最初は左手を上げるたびに「痛いですか?」と聞かれ、手術が停止していたものの、しばらくすると手を上げても何も言われなくなり、ひたすら痛みに耐えることになりました。
ベットの端を強く握り締め堪えるものの、背中はえびぞりになり、意識は朦朧とするものの痛みによってそのたびに現実に呼び戻されました。
「ノミ!」しばらくしてから先生がそう言うのが聞こえました。
聞き間違いだと思っていたら、コンと打たれ、激痛が顔の中心に走りました。
声にならない声が出そうになるのを、必死で制止し、昔教わった痛み止めの文句「これもいずれは過ぎ去るものだ。これもいずれは過ぎ去るものだ」と一槌、一槌打たれるたびに唱えました。
「鼻の軟骨に穴を開けます」と言っていた先生の言葉を後から思い出した。
軟骨といえば、居酒屋でフライになって出てくるイメージしかなかったので軽く流していました。
1時間半と聞いていた手術は3時間近くなり、術後は起き上がれないほど疲労感が全身に残りました。
よくスパイ映画などで、拷問されているシーンを見かけます。
この手術を経験して、自分はもし拷問されたら(そんな機会ないとは思いますが・・・)絶対に耐えられないとつくづく思いました。