あけましておめでとうございます。
皆様よいお年を迎えられましたでしょうか?
クロマニヨンは10年目の新春を迎えることができました。
これもひとえに皆様の励ましと応援のおかげでです。
これからもどうぞクロマニヨンをよろしくお願いします。
さて、私は今年もタイで正月を迎えました。
タイで年を越すのは今年で4年目になります。
カレン族シルバーの仕入れでタイを訪れるようになってから10年。
1年のうち2ヶ月程をタイで過ごし、タイ語も流暢になりつつあり、すっかりタイの事情通になった気でいました。
しかし、今回の訪タイで自分の慢心を戒める事件が起きました。
その日は現地の友人とシーフードレストランに行くことになっていました。
以前よく行っていたレストランで、小泉前首相も訪れたことがある有名店です。
タクシーを止め、名前と場所を言うと「知っているよ」と快諾したので乗り込みました。
しかし、タクシーの運転手は教えた道とは異なる道を進みます。
「道が違うんじゃないか」と訊ねると、別の地名を挙げて、こっちにも店があると言います。
友人の携帯からインターネットで調べみると確かに運転手の言う場所にあります。
バンコク市内に何店舗かあることは知っており、現在地からすぐの場所だったので腑に落ちないながらも運転手に従うことにしました。
着いた先は確かにタイ語と英語で目当ての店の名前が書かれています。
しかし客は入っているものの何ともうらびれた雰囲気が漂っています。
きれいとは言えないテーブルクロス、覇気のない店員、チープな蛍光灯の照明・・・
とりあえずテーブルに付き、適当に料理と飲み物を頼みました。
料理を待っていると、隣のテーブルで韓国人の客が料理を運んできた店員と口論になっています。
運ばれてきた蟹料理の値段についてもめているようです。
気が付くのが遅すぎました。
後でわかりましたが、この店はバンコクで悪名高いぼったくりシーフードレストランだったのです。
名前が本物のレストランと同じなので騙される人が後を絶たないようです。
後ろのテーブルでもめごとを見ていた中国人の家族連れが慌てて店員を呼んで精算させていました。
案の定、受け取ったレシートを見て夫婦が目を白黒させています。
まだ料理が来てもいないのに友人が「早く店を出よう」と言い始めました。
店員に頼んだ料理を包んでもらうよう頼み、会計することにしました。
向こうのタイ人カップルのテーブルからは女性が店員にタイ語で「高すぎるんじゃないか」と詰め寄っていましたが、男性があきらめ顔で払っていました。
ロシア人と思われる男性のグループ客は心配そうにこちらを見ています。
彼らのテーブルは料理の皿と飲み物でいっぱいになっていました・・・
実はぼったくりシーフードレストランはこれで2回目。
10年に渡る訪タイですっかりタイ慣れしたつもりでいた自分を戒めるのに良い事件でした。
クロマニヨンも10年の節目を向かえます。
初心に返り慢心を戒め、気持ちをギュッと引き締めて、皆様にご満足いただけるサービス、品作りを目指して行きたいと思います。
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
後日談ですが、上の事件から2日後に本物のシーフードレストランに友人を連れて行きました。
偽者レストランの2倍の料理を頼んで、値段は偽者の2分の1でした。