ハリダ家
カレン族シルバーの職人、ニヤさん。魚のうろこ模様だけを担当し、トントンと打ち込んで小さな模様を作り出します。この仕事について3年。うろこだけを毎日朝から晩までひたすら打ち込みます。
カレン族シルバーは各家ごとに作るものが異なります。ニヤさんが働いているハリダ家は魚を得意とし、様々なデザインの魚を産み出しています。95%が魚のデザインというから驚きです。
ハリダ家の職人ニヤさん
ハリダ家のカレン族シルバー製作風景
魚のデザインを得意とするハリダ家のカレン族シルバー製作風景。左がうろこ担当のニヤさん。他に目と口担当、立体化担当等、各自受け持つ場所が決まっています。出来具合を均質に保つべく専門性を高めているそうです。
銀価格のかつてないほどの値上がりで以前は10数名いた職人も4人程になってしまったそうです。ジョディ家は10人から2人になりました。銀相場は昨年8月の2.5倍、10年前の4倍にも達します。
ラーポー家の職人ルンナパーさん
ラーポー家
カレン族シルバーを製作する若干15歳の少女、ルンナパーさん。立体型の花のデザインを専門とするラーポー家に働きに来ています。働き始めて1年とまだ日が浅いです。
銀の板を花弁の形にはさみで切り抜いた後、木台の窪みにあわせ、たがねを打ち込み、丸みを作ります。この立体型の花を作るのはラーポー家のみです。リング、ネックレス、イヤリングをこの花で作っています。
少女の真剣なまなざし
少女の真剣なまなざし。手馴れた手付きで次々に金槌を振るい、平板な板を立体に作り変えていきます。
ラーポー家の立体型の花は人気が高く、村でもっとも多い職人を抱えます。以前は20人程の職人が通っていましたが、急激な銀相場上昇で今では12人程。現在はオーダーのみを作っているとラーポーさんは語ってくれました。