カレン族銀細工の村に滞在
今私はタイの首都バンコクに来ています。先日、カレン族銀細工の村を訪問することをお知らせしましたが、11日(月)から3日間カレン族の村に滞在し、カレン族シルバーの歴史や文化などを学んで来ました。
今回、宿泊先と案内役をお願いしたのは、カレン族銀細工の村に住むジョディ氏です。
カレン族銀細工の村に住むジョディ氏
カレン族銀細工の村に最初に移住した3家族の1人で、この村のことをもっともよく知っている人物です。
かつてこの村の村長を務め、9年程前にはこの地域一帯20以上の村々、2万人以上を管理するタンボーンと呼ばれる行政の長を務めたこともある方です。自らも銀細工職人の一人であり、家には若い職人たちが毎日通って来ます。
カレン族銀細工の職人
敬虔な仏教徒のため肉食せず、家の畑で取れた野菜や森で採ってきた茸、竹の子、果物などを食する自給自足の生活をしています。
カレン族の食卓
伝統的な高床式のカレン族の家
事前にアポイントを取って、滞在を伝えていたのですが、村の自宅では日本人にとって何かと不便だろうと気遣ってわざわざ10km程離れた近くの町に宿を手配してくれていました。
しかし実際にカレン族の家に寝泊りし、暮らしを間近に見ることが今回の第一の目的であり、エアコンのよく効いたホテルから村に通っては意味がありません。
今回の目的を伝え、無理を言って泊めてもらうことにしました。
突然の訪問客の宿泊先になったのは家の敷地内にあるお祖母さんの家でした。
お祖母さんの家
伝統的な高床式のカレン族の家で、竹でできた壁と床、長い葉を持つ稲科の植物と広葉樹の葉で組み合わせて作った屋根です。歴史の授業で習った弥生時代の家によく似ています。中には履物を脱いで上がります。
伝統的な高床式のカレン族の家
階段を上がって右奥に部屋が一つあり、左奥が台所になっています。非常に質素な作りですが、風通しがよく居心地が良いです。激しい雨が降ってもまったく雨漏りはしません。ここに昔懐かしい蚊帳を吊ってもらいました。
蚊帳
折り紙で通じ合う
お祖母さんはカレン語しか話せず、タイ語がまったく通じないので意思の疎通が難しかったのですがノートを破って折り紙の鶴を作ったら喜んで壁に飾ってくれました。
折り紙を折っていたら、10数年前の旅の思い出がよみがえってきました。
言葉が通じないときはよく折り紙を折ったり、手品を見せたり、ハーモニカを吹いたりしていたものでした。
例え言葉が通じなくても一枚の紙から作られる折り紙に喜び、一瞬で消えるコインに吃驚し、小さなハーモニカから流れる音色に見せる笑顔は万国共通でした。
詳細はまた追ってご報告します。ご期待ください!
折り紙の鶴