バングルの魅力は、そのシンプルな構造と装着の手軽さにあります。
しかしながら、実際にバングルを着けたことがあるという方は意外と少なく、「装着方法がわからない」「手首周り〇cm用に調整してほしい」という声をよく耳にします。
間違った装着方法で、「バングルが折れてしまった」「修理してほしい」といったトラブルも少なくありません。
バングルを末永くご愛用いただくために、バングルの基礎知識やよくある質問、そしてトラブルを防ぐためのポイントを詳しく解説します。
バングルとブレスレットの違い
バングルとブレスレットはどちらも腕に着ける装飾品です。
日本語にするとどちらも腕輪ですが、「腕輪」という言葉自体が死語になりつつあります。
代わりに英語のバングル、ブレスレットが使われます。
バングルの語源は、ヒンディー語の「bangri」(ガラスの輪)に由来します。
ブレスレットの語源は、古フランス語の「bras」(腕)に“小さい、かわいい”を表す指小辞“ete”がくっ付いて「腕用の小さな装飾品」を意味します。
西洋では、腕用装飾品の総称として「ブレスレット」が一般的な用語として使われます。
日本語の「腕輪」に近いかもしれません。
日本では、バングル、ブレスレットという言葉はニュアンスが異なります。
バングルとは硬く、留め具のない腕用装飾品です。
シルバーバングルの場合、シルバー自体が柔らかい金属のため、開口部を広げ、形状を少し変えることで手首周りに合わせて着用できます。
通常フリーサイズ(ワンサイズ)で、バングルそのものを短くしたり、長くしたりすることはできません。
ブレスレットとは柔らかく、留め具のある腕用装飾品です。
手首周りに合わせて、長さを縮小/延長できます。
留め具自体に長さ調節機能を持つものもあります。
ここでよくある質問を紹介します。
Q. 手首周りが16.4cmです。このサイズにバングルを調整してもらえますか?
A. バングルはすべてフリーサイズ(ワンサイズ)です。
手首周り13~20cmの方にお使いいただけます。
シルバー自体が柔らかい金属のため、開口部を広げ、形状を少し変えることで、お客様自身で手軽にサイズ調整ができます。
バングルそのものを短くしたり、長くしたりすることはできません。
バングルの正しい装着方法とは
金属は、同じ部分に力が繰り返しかかると変形や破断する“金属疲労”と呼ばれる特性があります。
バングルの着脱時に、開口部の開閉を大きく広げたり、狭めたりを繰り返すと金属疲労を起こす可能性が高くなります。
一度金属疲労で変形や破断したバングルは元に戻せません。
正しい装着方法を守り、開口部の開閉を最小限に抑えることが長持ちさせるポイントです。
ここで、正しい装着方法を紹介します。
正しい装着方法
- バングル開口部を手首の側面に当て、押し込まないと入らないぐらいのきつさに調整します。
- 手首に押し込み、開口部が広がらないように、バングルをくるっと90度回転させて装着完了です。
- 外す時は手順を逆から行ってください。
次によくある質問を紹介します。
Q. バングルが折れました。修理してもらえますか?
A. 金属疲労で折れたバングルを元のように修復することはできません。
銀ロウで折れた箇所をつなげても、保持力はなく、わずかな力で再び折れてしまいます。
思い出の品なので、どうしても修理したい方は、装飾品の修理専門業者にご相談ください。
補強板の裏張りなどの修理を引き受けてくれるところがあるようです。
経験と技術を要するので、修理費用は新品価格より高くなります。
Q. バングルの口を合わせて使用したいです
A. バングルはすべてフリーサイズ(ワンサイズ)です。バングルそのものを短くしたり、長くしたりすることはできません。
バングルの口を合わせるために、開口部の開閉を繰り返すと、同じ部分に力が繰り返しかかり、金属疲労で変形や破断します。
バングルはこんな人に向いている
バングルのメリットはシンプルさ、装着のしやすさ、丈夫さです。
以下のような方に特におすすめです。
- 装着の手軽さを好む人
バングルは、留め具のないシンプルな構造が特徴です。
最初に手首側面から押し込まないと入らないぐらいのきつさに調整すれば、これ以降は調整不要で、簡単に着脱できます。
装着にあまり手間をかけたくない方にぴったりです。 - 長く愛用できるアクセサリーを求める人
シルバー素材のバングルは、正しい装着方法を守れば半永久的に使用可能です。
ワイヤーや留め具などの消耗品もなく、経年劣化の心配が少ないのも魅力です。 - サイズ選びに悩みたくない人
バングルはフリーサイズ(ワンサイズ)で、13~20cm程度の手首周りに対応します。そのため、贈り物にも最適です。
ブレスレットのようにサイズを細かく気にする必要がなく、選びやすいのもポイントです。
贈り物にする場合は正しい装着方法と金属疲労について説明することをお忘れなく。
バングルは手首にゆるく引っ掛けて着用します。
その特性上、手首にきっちりフィットする方が好みの方、ゆるい装着感に違和感を覚える方はブレスレットの方が適しています。
以上がバングルの基礎知識です。
バングルが初めての方も、すでにお持ちの方でもお役に立てる内容であれば幸いです。