地球の上に寝っ転がって
山々の上をふわふわ歩く
遠まきに万里の長城を眺め
おれの方が高くにいるぜ
と得意気になる
かん高く
とぎれとぎれに鳴きながら
尾の長い極彩色の小鳥がはばたいてゆく
おれは腕まくらで ゆったりと眺めてやるんだ
さんさんと降り注ぐ陽光に
澄んだ青空
山々の緑は深緑
いっぴきのてんとう虫がとんできた
だいだいの点点が
うるし塗りのおわんのようだ
ゆっくりとなめらかに輝いている
ひざ小僧のうえでコソコソカサカサ動いている
よっぽど気に入ったのか
ちょっとぐらい動いても ちっとも逃げようとしやしない
そんな動きをみつめつつ
フワフワフワフワ浮いていく
空中散歩