菩提樹の下でボーッとする
菩提樹のハッパの隙間から
青空がこぼれる
となりに座るチベットの坊さんからは バター茶の香り
久しぶりの気分になる
ふいに坊さんが お経をあげ始める
アクビをひとつ
思わずほほえむ
おシャカさんも きっとほほえんだだろう
チベットのお経がきこえる
オレはあの人たちの あの深い赤紫色の袈裟が好き
いい色だ
ここは空気の流れが ゆるやかなような気がする
目を閉じてボーッとする
何だか落ち着いた 幸せな気分
昨日からのハラの痛みも消えたような・・・
・・・気がしただけか
ときどき上を向いて言葉を探す
目を閉じると眠ってしまいそう
かろやかに
リスが走ってった
人間臭さがいやだった
そうなるのが怖かった
でも今はちょっと違う
浅ましく泥くさく生きている人達をたくさんみた
自分勝手に
一生懸命
ある種 神々しさを感じた
オレがオレの街でオレの国で感じたことのないものだった それは
となりのチベットの坊さんは 目を閉じ 眉間にシワをよせ 深い瞑想に入った
それか寝てんのか
確かにここは 昼寝すんのにはもってこいの場所だ
オレも 瞑想のふりして
昼寝したい気分になった