気持ちが高揚して来るような清々しい紺碧の空が広がっていますね。
「紺碧」と言えばどこまでも高く、澄み切った青空の色を表す言葉です。「紺」は濃い青、「碧」は緑がかった青を表す文字です。
同じような意味を持つ2つの文字を繰り返すことで青という色が強調されています。
英語では「紺碧」を表す言葉として「azure/アジャ」という言葉が使われます。フランス語では「azur/アジュ」、スペイン語では一般的な青を表す言葉で「azul/アスル」と発音します。
この言葉はペルシア語で「紺碧」を意味する「lajward/ラジュワード」が語源となっています。
lajwardは元々アフガニスタン北部に位置するバダフシャン山岳地域の名前です。この地域は先史時代よりラピスラズリを産出する唯一の地域として有名でした。
ラピスはラテン語で「石」を意味し、ラズリはこの「ラジュワード」が語源です。
ラジュワードの石、つまり紺碧の石です。
中央アジアのラジュワードでしか採れないこの紺碧の石が西方世界に伝わり「ラピスラズリ」と呼ばれ、東方世界へシルクロードを伝ってもたらされたものが「瑠璃/ルリ」と呼ばれました。
もしかしたら「瑠璃/ルリ」の語源も「lajward/ラジュワード」にあるのかもしれません。
石の名前には悠久の歴史と浪漫がいっぱい詰まっていますね。