ダルニー奨学金/EDF
さて、今年もダルニー奨学金/EDFに売上の一部6000バーツを寄付しましたのご報告いたします。
ダルニー奨学金/EDFとはタイ東北部の貧しい子供たちが中学校へ進学する奨学金です。6000バーツは3人の子供達の1年間分の奨学金となります。
ダルニー奨学金への寄付は2008年から続けており、今年で4年目となります。2008年に入学した中学生3人は今年卒業となりました。
学校帰りのカレン族少年
タイの首都バンコクだけを見ると近代的な高層建築が建ち並び、上を見上げるだけなら建築物の高さが際立つバンコクは東京よりも近代都市に見える程です。
しかしイサーンと呼ばれるタイの東北地方は農業が主要産業であるにもかかわらず塩分を含む痩せた土壌であるため、タイで最も貧しい地域となっています。
子供が学校に行けず、農作業の貴重な労働力として働かざるをえなかったり、十分な教育を受ける前に出稼ぎ等で家族を支えなければならない現状があります。
プラトゥナーム – バンコク
国家の礎は教育にあり
「国家の礎は教育にあり」世界を巡って各国の歴史を知るうちにそう強く思うようになりました。
極東の小国日本。ちっぽけな上に島々が集まった国で行き来も困難、資源はまったくなし、森林面積が国土の7割で耕地も少ないのに農業国、非白人国家。
最貧国でもおかしくないくらいの条件が十分揃っています。
そんな日本が植民地化をはねのけ、戦後の焼け野原から工業国として復興できたのはなぜか。自国の歴史をたどってみるとその答えが「教育」にあるのではないか思うに至りました。
教育とは次の2種類があります。
– インフラという面での基礎教育。寺子屋の読み書きそろばん。
– 優秀な人材を育てるエリート教育。吉田松陰の松下村塾、大学整備で国家を背負う人材輩出。
この2つの両輪がうまく回って現在の日本を築き上げてきました。
タイへの恩返し
クロマニヨンの主力商品であるカレン族シルバーはタイの山岳地帯にあるカレン族の村で作られています。
こうしてクロマニヨンが存続できているのもこの村のおかげであり、ひいてはタイのおかげでもあります。
そんなタイへの恩返しになればという思いと、国家の礎は教育という信条からダルニー奨学金を選びました。
ダルニー奨学金は基礎教育を支援するものになります。
ダルニー奨学金の前には国境なき医師団への寄付を続けていました。
医療行為は「今」を救うもので最優先されるべきものですが、教育は未来への投資であり、自助力となります。
同じような奨学金制度はキリスト教系のもっと大きな組織もあります。
しかしながらタイのイサーン地方はほとんどが敬虔な仏教徒であり、男子の出家が最高の親孝行という考えがあります。
キリスト教系の団体に寄せられた奨学金を受けている子供達の声を見ると「毎日聖書を読んでいます」という声が多く、違和感を感じたのでダルニー奨学金/EDFを選びました。
出家中の少年僧
ダルニー奨学金/EDFから届いたメール
次のメールは今回の奨学金送金時にEDFから届いたメールです。
今回の震災を気遣っていただいています。
こんにちは。ダルニー奨学金(EDF)のアヌチャートです。いつもお世話になっております。
本日、オンラインでご寄付金6,000バーツをいただきました。どうも有り難うございました。中学生の3名に1年間の奨学金にさせいただきます。そして、いつものように奨学生の報告書と写真などは今年の7-8月の間に郵送されます。
そして、東日本大震災のことで大変お見舞い申し上げます。皆様は今大変な生活を送っていらっしゃると思いますが、日本の皆様の強いお力で一日でも被害地が早い復興を心よりお祈りします。
EDFのサイトを見ると東日本大震災の義捐金募集を行い、3月14~31日の間で385,113バーツが集まったそうです。これは192人分の奨学金に相当し、嬉しい反面、心苦しくも感じます。
以上、クロマニヨンでご購入いただいた商品のごく一部(; ̄ー ̄A がタイの東北地方の子供達の奨学金となっているというご報告でした。
なお、東日本大震災の義捐金も微力ですが継続しております。